BASEでネットショップを開店する際の費用と機能について(2019年12月調べ)

近年、手軽にネットショップを作ることができるサービスが注目を集めています。
それらのサービスは特に敷居の低さで、個人がネットショップを開店することをより身近なものに変えています。
その一番手、 BASEは簡単でシンプルな設定と機能性をうまく両立させて、数多くのユーザーを獲得してきましたが、実際のところどうなんでしょうか。
BASEの費用と機能について調べてきました。
Contents
費用について
初期費用は無料。
常時SSLも無料。
BASEロゴ非表示に、月額500円。
ご注文の総合計(送料含む)に対して、サービス利用料(3%)と決済手数料(3.6%+40円)が掛かります。
決済方法は、BASEかんたん決済(エスクロー決済)のみで、決済手数料は必須です。
メリット
月額固定費がほぼないので気軽に参入しやすく、 売上がなくても赤字にならない。ネットショップを始めたばかりの頃は維持しやすい。
デメリット
ふつうに売れるショップの場合は、費用が案外掛かります(たとえば、月10万円売上でサービス利用料3,000円)。そういう意味でも、趣味のショップや小規模ショップ向けです。
ある程度成長してきたら、他カートへ引越しも可能です。
手間がかかると思ってか、BASEでそのまま運営してしまうショップも多そうです。BASEって本当にかんたんですもんね。
とはいえ、売上に掛かるサービス利用料が結構効いてきますので、成長したら引越しを検討しても良いかなと思います。
安価でやるならば、カラーミーショップ かなと思います。
移行方法は動画にて解説されています。わかりやすいです。
機能について
あらかじめ用意されている拡張機能(Apps)をインストールして使います。
ほとんどが無料で提供されています。

主な機能拡張(Apps)
HTML編集…HTMLの知識があればデザインをいじれます
カテゴリ管理…3階層まで設定できます。商品登録後に、CSVで商品と紐づけできます
Blog…ブログ記事が作成できます
送料詳細設定…複数配送方法の設定(対象商品が選択できる)、送料無料設定あり。代引きなし
配送日指定…配送日時と定休日の設定が可能です
数量制限…一度に購入する最大数制限
定期便…定期的に販売
デジタルコンテンツ…ダウンロード販売可能
年齢制限…18禁はもともと不可
シークレットEC…会員制も可能
CSV商品管理…CSVファイルで商品データをアップロードできます
ただし、全項目CSVで登録できるわけではない点は注意
独自ドメイン…自社サイトとして運営するなら必要か。サブドメインのみが割り当て可能
BASEロゴ非表示…自社サイトとして運営するなら非表示にした方が。有料
ネットショップで一般的な機能で、商品検索、レビュー、メールマガジン配信、クーポン発行、Google Analytics設定なども機能拡張で実装可能です。
再入荷メール送信機能はありません。
一般的なネットショップに必要な機能はおおよそ備わっています。
ページデザイン
無料テンプレート11個、有料テンプレート37個(価格は5,000円~11,000円)あります。
無料テンプレートはシンプルなデザインが多く、有料テンプレートはそのまま使える凝ったデザインが多いです。
有料テンプレートはウェブ制作者が販売できる仕組みがありますので、じわじわと増えていくはずです。
機能拡張(AppsのHTML編集)をすれば、テンプレートの細部を自分好みに調整することが可能です。
HTML・CSSとBASE独自のテンプレートタグを使ってカスタマイズします。

フリーページのような白紙ページはありませんが、BlogAppでブログ記事は書けます。
商品登録
商品の登録点数は無制限です。
入力項目少なく、登録自体は簡単に行えます。
商品一覧ページに一括削除が最近実装されました(全削除機能はありません)。

種類(=オプション項目、カラー・サイズなど)は組み合わせ100通りまで。表形式にはできません。CSVでセット可能
商品画像は最大20枚まで(jgp・png・gif、10MBまで)。
ただし、CSVで画像ファイル名をセットする場合は5枚まで(6-20枚目は手動でセット)。
商品説明にはHTMLタグは使えません。外部リンクは貼れるとのこと。
配送方法と送料設定
機能拡張すれば、複数の配送方法と対象商品の設定が可能です。
都道府県ごとに送料を変えられますが、離島・重量設定はありませんので、細かい設定は不可。
○○円以上で送料無料も可能です。
商品別に配送方法を指定できます(メール便が利用可能な商品など)。
CSVではセットできないため、商品数が多いと大変。
海外宛の送料設定はありません(現在改修中で、今後は対応するとのこと)。
決済
BASEかんたん決済(エスクロー決済)で、クレジットカード、PayPal決済(最近追加)、携帯キャリア決済、銀行振込、コンビニ決済、Pay-easy、後払いで決済可能。
代引きは不可(後払い決済で代替)。
英語・外貨対応Appはありますが、海外発行のクレジットカードで決済することが許可されておらず、いまのところ越境ECには対応していません。PayPal払いで代替するそうです。
外部サイトにカートボタンを貼る
「カートに入れる」機能だけを借りることができます。
別サイトのブログなどに「カートに入れる」ボタンを貼るときに便利かと思います。
読み物形式のプロモーションがある
BlogAppで記事を書くと、キュレーションメディア「BASE Mag.」へ掲載してもらえます。
販促管理のプッシュ通知
クーポンやセール告知などを送信可能です。
老舗ショッピングカートにはなかったりしますので、BASEはスマートフォンとの親和性が高いサービスだと感じます。
BASEのメリットと、向いている人
メリット
入力項目が少なく、設定が簡単。初心者の方でもあっという間に開店にこぎつけられます。この点を魅力に感じる方はBASE向きです。
ネットショップに必要な機能もおおむね揃っています。プッシュ通知は他にはない機能です。
BASEはこんな人に向いています
- おためし的にネットショップを始めたい人
- すぐに自分のネットショップが持ちたい人
- ご自身で開店~運営まですべてをやりたい人
- 商品数が少なく、売上も多くないと見込んでいる人
比較的小規模なショップ向けかなと思います。
おわりに
BASEは、初めは費用を掛けず、こじんまりと始めるという方に向いています。
パソコン初心者の方でも一人で作ることが可能です。
関連記事をいくつか書いていますので参考にどうぞ。
更新箇所
(2020年8月追記)
2020年3月頃からだと思いますが、商品データのCSVダウンロードができるようになりました。
(2019年12月追記)
BASEかんたん決済にPayPalが追加されました。
有料テンプレートが10個くらい増えました。
一括削除ができるようになりました。
執筆者

えいじ@naeco.jp この記事を書いた人
自作するのが好きですぐに試したくなる、凝り性なWebエンジニア。
カラーミーショップ、モールなどのECについて記事にしています。
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