カラーミーショップの独自ドメインについて詳しく解説します

独自ドメインは、ショップのSEOとブランディングの面で有効と考えられています。
費用は数十円~数百円/月と安価ですし、ショップを長く続ける場合においては、ほぼ必須ではないでしょうか。
多くの方にとって、ドメイン設定は数年に一回やるかどうかというところで、馴染みがほとんどありません。
ということで、大まかな流れの図を引用させていただきました。
引用元:Domain Name System - Wikipedia
それを踏まえて、今回はドメイン全般の解説とカラーミーショップのドメイン設定について解説します。
ざっくりとした用語解説
・独自ドメイン…自身で取得するドメインのこと。
それに対して、あらかじめ用意されているドメインもあります。カラーミーショップ の場合は「ユーザー名.shop-pro.jp」というドメインがそれに当たり、カラーミーショップのマニュアルではshop-proサブドメインと呼んでいます。
・ドメイン/ドメイン名…厳密に区別せずに説明に使っていることも多いですが、ドメイン名はドメインの狭義の意味(ニュアンス)です。
・DNS(ドメイン・ネーム・システム、Domain Name System)…ドメインネーム関連の仕組み全般。文脈によってはDNSサーバーを指すこともあります。
・ネームサーバー(DNSサーバー)…ドメインとIPアドレスの対応などが記述してあるサーバー。
・IPアドレス…ネットワーク(インターネット)につながっているサーバーなどに割り振られた住所・番地のようなもの。172.217.161.206 のように表される数字の羅列。
・名前解決…ネットワーク上のサーバーに接続する場合、IPアドレスが必要になります。たとえば、ブラウザのアドレスバーにURLを入力すると、ページが表示されます。これは、URLをIPアドレスに変換して、ウェブサーバーに接続しているのです。
ネームサーバーがURLに含まれるドメインを見て、IPアドレスに変換している訳です。一連の流れを名前解決といいます。
結局、DNSで何をやっているの?
ドメインをIPアドレスに変換する部分がDNSのおもな役割です。
最終的には接続先のIPアドレスを把握してサーバーに接続するわけですが、人間からすると、閲覧したいウェブサイトが数字の羅列では覚えられませんし、ブラウザのアドレスバーに入力することも容易ではありません。
ということで、覚えやすい文字列(ドメイン)という形で、アドレスバーにURLを入力します。
現在、インターネット上には数百億単位で機器が接続しているそうで、名前解決も文字で書くとかんたんそうですが、裏ではこの数をこなすだけの仕組みが構築されているというわけです。
ドメイン取得について
ドメインは住所を表しますので、前提としてダブらないように付けます。
.com(誰でもOK) .co.jp(日本法人) .jp(日本在住)のように、取得条件があったりします。
ドメイン取得はドメイン登録業者などに申し込みます(お名前.comやムームードメイン
など)。
カラーミーショップにおける独自ドメインの設定
カラーミーショップの場合、マニュアルがしっかり整っています。 画像を見ながら手順通りに行えば初心者でも設定できると思います。
ムームードメインでドメイン取得した場合
ムームードメインはカラーミーショップ
と同じGMOペパボのサービスです。
ムームードメインでドメイン取得するのなら、カラーミーショップとの連携もばっちりで、作業自体はマニュアルを参照しながら簡単に行えます。
ボタンクリックのみで最後まで完了しますが、ドメイン設定の流れについてはなかなか理解しづらいと思います。
以下で、その点を掘り下げてみようと思います。
お名前.comでドメイン取得した場合
設定の手順はマニュアルのとおりです。
参考3)他社管理ドメインをご利用の方 | ネットショップ開業マニュアル
独自ドメインを使用するためには以下の2カ所設定する必要があります。
1. カラーミーショップの管理画面で設定する
アカウント・設定>ドメイン
共用サーバーの一部を間借りしていますので、このドメインでアクセスしたらどのディレクトリに飛ばすか、あらかじめサーバー内で設定しておく必要があります。カラーミーショップ側の設定ではそういうところも勝手にやってくれています。
それに加えて、下画像の「カラーミーショップのDNS(ネームサーバー)」の選択で、カラーミーショップのネームサーバーにドメインとIPアドレスの対応などを記述してくれています。
2. お名前.comの管理画面で設定する
カラーミーショップのネームサーバーに記述しただけではダメで、ドメイン取得業者の管理画面でネームサーバーを指定する必要があります。
名前解決の際にドメイン取得業者のネームサーバーに問い合わせがきます。
カラーミーショップのネームサーバーにドメインとIPアドレスなどの対応が記述されていますので、そちらにお任せする設定にします。
ドメイン設定>ネームサーバーの変更>他のネームサーバーを利用
赤枠の記述がカラーミーショップのネームサーバーにお任せする設定です。
お名前.com のネームサーバーにドメインとIPアドレスの対応を記述すれば、このようなたらい回しは不要になります。
とはいえ、カラーミーショップのネームサーバーに書いてある情報は公開されていませんので、普通はカラーミーショップのネームサーバーに丸投げする訳です。
サブドメインを使うときに問題が起きる
上でお名前.com の設定場所を説明しました。カラーミーショップのネームサーバーを指定するんでしたね。
ムームードメイン以外でドメイン取得した場合でも、カラーミーショップのネームサーバーを指定するのにすこし手間が増えるだけで、ここまでのところまったく問題ないです。
ただし、同じドメインで他サービスも使う場合や、ショップにサブドメインを使う場合は、ムームードメイン以外は問題が起きます。
example.comをドメイン、shop.example.comやblog.example.comをサブドメインと呼びます。
例を挙げてみます。
ショップ(カラーミーショップ)とブログ(ロリポップ!
)を同じドメインで運用したい場合(たとえば、shop.example.com、blog.example.com)。
ドメイン設定できる・できないを表にまとめました。
ムームードメインでドメイン取得した場合
ムームードメインは、カラーミーショップ
、ロリポップ!
と同じくGMOペパボが運営するドメイン取得サービスです。この組み合わせであれば、サブドメインを設定する際も問題はありません。
マニュアルに説明がありますし、設定も簡単です。
独自ドメインを利用できる無料ブログサービス(Google Bloggerなど)も、設定すればサブドメインでも使えます(ちょっと難しいですが、検索すると資料が見つかります)。
それ以外でドメイン取得した場合
ムームードメイン以外は、サブドメインを設定する際の知識(DNSレコード、ネームサーバーなど)が必要になります。
サーバーのIPアドレスを調べれば、カラーミーショップをexample.com 、ブログを blog.example.com とすることは可能です(下はお名前.comの例)。
上の設定に加えて、メールサーバー(MXレコード)の設定も必要です。
設定内容は公開されていませんし、レンタルサーバーごとに異なりますので、自分で調べる必要があります。
ロリポップ!の場合は参考リンクを参照ください。
参考3)けいの開発記録ロリポップのmxレコード設定(mx01.lolipop.jp.)でハマったのでメモ
設定の反映に半日~1日程度は掛かりますので、メールは旧設定場所に届いたり、トラブルが予想されますので、気軽に変更しないようにしましょう。
ショップにサブドメイン shop.example.com 、ブログや会社のページを example.com とすることはできません。
カラーミーショップのよくある質問にも無理って書いてありましたので、ショップにサブドメインを使う場合は、ムームードメイン一択です。
おわりに
カラーミーショップを使っている場合は後々のことを考えると、ムームードメイン
で独自ドメインを取得するのがおすすめです。
すでに他でドメイン取得済みの場合は、ドメイン移管もあります。
独自ドメインの設定完了後には、Google AnalyticsやGoogle Search Consoleの設定しなおす必要があります。
SEO的な補足
独自ドメインとは少し別の話になります。
ブログをショップサイトのドメイン配下のディレクトリ example.com/blog/に置くとしたらどうでしょうか?
これは、カラーミーショップのサーバー側の設定が必要なため、有料オプション(下記のリンク参照)として提供されています。
ブログをサブドメイン(blog.example.com)で運営するよりもディレクトリに置くほうが、ショップサイト(example.com)のSEOには有効です。
参考4)ネットショップ+WordPressでメディアEC化しませんか? ドメイン統合のご案内 | ECお役立ち情報 ネットショップ運営サービス【カラーミーショップ】
重要な追記
カラーミーショップの管理画面のオーナー様へのお知らせに、DNSに関する告知がされました。
2018/10/19 - 「カラーミーDNS」「ムームーDNS」以外のDNSをご利用中の方へご案内
独自ドメインの設定に「カラーミーショップ ドメインネームサーバー(DNS)」「ムームードメイン DNS」以外のDNS(ネームサーバー)は利用できなくなるとのことです。
お名前.comでドメイン取得すること自体は問題ありませんが、ネームサーバーをお名前.com
の01.dnsv.jpなどに設定している場合は利用できなくなるようです(該当する方はあまりいないと思いますが)。
執筆者

えいじ@naeco.jp この記事を書いた人
自作するのが好きですぐに試したくなる、凝り性なWebエンジニア。
カラーミーショップ、モールなどのECについて記事にしています。
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