au PAY マーケットへの出店とCSVデータ作成

Wowma!のロゴ

au PAY マーケットは、KDDIコマースフォワードが運営するショッピングモールで、DeNAショッピングとauショッピングを統合して、2017年1月にWowma!として誕生し、au PAY 登場にあわせて名称変更されました。

出店数やお客さまからの認知度において、先行するショッピングモールとは大きな差がありますが、系列の携帯電話キャリア auとのサービス親和性もあり、今後は大きな相乗効果が期待できるように思います。

今回は、後発でサービス内容が似ているYahooショッピングと比較しながら解説します。

au PAY マーケット出店にかかる費用

初期費用0円。
月会費5,280円。

出品カテゴリと売上によって決まる手数料は売上×4.5-9%(別途ポイント原資1%)
売上が低い場合は、Yahooショッピングより手数料高め。au PAY マーケットの料金体系は比較的わかりやすいです。

一括出品CSVオプション

CSVはオプションで、月額10,000円+税

他のショッピングサイトから商品データを移行する場合は、CSVオプションは必須。Yahooショッピングと比べると固定費高めの印象。

「利用開始日の翌月末まで」という選択もできるので、最初だけCSVを使うことも可能。
オプションのau PAY マーケット Plus(後述)がオマケで付いてきます。

au PAY マーケットのカスタマイズについて

パーツの配置でショップをデザインします。基本的にHTMLタグは書けません(Yahooショッピングよりも自由度はありません)。トップページ2カラム、商品ページ1カラムの構成。

Yahooショッピングでいうところのカスタムページも作れません(フリーページみたいなの)。

オプションのau PAY マーケット Plusの利用で、トップページは、HTMLタグやJavaScriptが使えるようになります(Yahooショッピングのトリプルに近いイメージ)。カスタムページも作れます。
au PAY マーケット Plusでスライドショー設置可能、レスポンシブもたぶん可能です。
ドメインが通常のページから変更になります(旧ページから新ページにリダイレクトする設定になっています)。

下記のショップサイトでは、au PAY マーケット Plusの利用で1カラムにデザインされています。
au PAY マーケット Plusの利用の参考ページ「KDDI with HOME店

au PAY マーケットへ商品データを移行する

出品点数が少ない場合を除き、有料の一括出品CSVオプションを使います。基本的に新規登録と更新ができます。

CSVでしか更新できない項目や、更新の際にまずNULLを入れてそのあとでないと更新できない項目など、クセはあります。
とはいえ、au PAY マーケットの仕組みは誤って全削除してしまう危険性がなく、Yahooショッピングに比べると、初めての方でも作業が気楽。
au PAY マーケットは、比較的データ移行のしやすい仕組みだと思います。

1. CSVデータ作成にあたって

商品データを移行する場合は、商品名(全角64文字以内)、商品画像枚数(最大10枚)、商品説明の文字数制限(全角5120文字)、送料、在庫管理しない(在庫数は必須項目)、税区分(内税のみ)、あたりで調整が必要になります。

商品カテゴリー(au PAY マーケットであらかじめ決まっている必須項目)のセットが必要。
オプションがある場合は変換作業が必要で、わりと大変。
商品説明にHTMLタグを含む場合は、使用不可のものがあります。また、外部リンクがダメです。

au PAY マーケットでは商品登録時にロットナンバーが自動採番され商品ページのURLにもなります。
それとは別に、商品コードを使った商品ページへのリダイレクトも用意されています。

Wowmaの商品コード

商品コードはあらかじめ自分で決められます。商品説明に内部リンクを張っている場合は、リダイレクトの方を使ってCSVデータを作っておくと良いでしょう。その場合、絶対パスではなく、相対パスで書く必要があります。

相対パスの書き方

<a href="../../u/お店の会員番号/c/商品コード">

外部リンク扱いでダメな例

<a href="https://wowma.jp/item/ロットナンバー">

 

2. 商品画像について

jpg、jpeg、gifが使用できます(pngは使用不可)。
画像はダウンロードツール(Irvineなど)でダウンロードし、FTPでアップロードすることになります。
一括出品CSVオプションがあれば、アップロード自体はかなり楽です。

画像をau PAY マーケットに上げなおした場合でも、HTMLタグのa要素ではエラーになります(img要素は使用可)。
商品説明に含んでいる場合は、あらかじめ修正する必要があります。

外部リンク扱いでダメな例

<a href="https://image.wowma.jp/お店の会員番号/ファイル名.jpg">

au PAY マーケット出店作業のまとめ

・移行作業は、一括出品CSVオプション(10,000円+税)が必須。Yahooショッピングに比べると費用面で、参入の敷居は高いと言えます。

・png画像が使えない、商品説明にリンクを張っているなど、CSV作成の前作業が必要な場合は、商品データをVBAで変換するなどの手間がかかります。

・登録・更新周りのシステムはシンプルで項目もセットしやすく、初めての方でも作業は全般的に楽に行えます。

・「総合ショッピングモール「Wowma!」出店店舗さま向け 0円より中国進出可」とのこと。

・auユーザーをどれだけ取り込めるか、今後の施策に期待でしょうか。

追記)ネクストエンジン(在庫管理)を使う予定がある場合は、商品コードと軸コードの付け方に配慮が必要。

執筆者

えいじ@naeco.jp この記事を書いた人

メーカー系情報システム部門出身の個人事業主。
自作するのが好きですぐに試したくなる、凝り性なWebエンジニア。
カラーミーショップ、モールなどのECについて記事にしています。

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