BASEでネットショップを開店する際の費用と機能について(2022年4月調べ)

近年、手軽にネットショップを作ることができるサービスが注目を集めています。
それらのサービスは特に敷居の低さで、個人がネットショップを開店することをより身近なものに変えています。

その一番手、 BASEは簡単でシンプルな設定と機能性をうまく両立させて、数多くのユーザーを獲得してきましたが、実際のところどうなんでしょうか。

BASEの費用と機能について調べてきました。
2022年4月から始まった新料金プランを追記し、機能についても確認してきました。

費用について

従来の料金プランは、初期費用は無料。常時SSLも無料。BASEロゴ非表示に、月額500円。
ご注文の総合計(送料含む)に対して、サービス利用料(3%)と決済手数料(3.6%+40円)が掛かります。
決済方法は、BASEかんたん決済(エスクロー決済)のみで、決済手数料は必須です。

上記の料金プランに加えて、2022年4月からは新料金プランが始まりました
グロースプラン」では、サービス手数料なし、決済手数料2.9%+月額サービス利用料5,980円で「BASE」を利用できます。

メリット

月額固定費がほぼないので気軽に参入しやすく、 売上がなくても赤字になりません。
ネットショップを始めたばかりの頃は維持しやすいです。

ある程度成長してきたら「グロースプラン」に移行することで費用を抑えることができるようになり、これまでのBASEの料金プランと比較しても、費用面で隙がなくなったと言えます。

デメリット

費用面において、気になるデメリットはなくなりました。

従来の料金プランのときは、ふつうに売れるショップでは費用が案外掛かっていました(たとえば、月20万円売上でサービス利用料6,000円)。
とはいえ、今は「グロースプラン」が始まりましたので、プラン移行すれば問題ありません。

BASEの公式ブログによると「ショップの売上規模が月商17万円を超えると従来の料金プランよりも手数料を抑えられる」とのことです。ショップごとに平均単価が異なり、分岐点は違ってきますので、目安程度です。

機能について

あらかじめ用意されている拡張機能(Apps)をインストールして使います。
多くが無料で提供され、一般的なネットショップに必要な機能はおおよそ備わっています。
気になる機能はキーワードで検索すれば、大体見つかります。


主な機能拡張(Apps)

HTML編集…HTMLの知識があればデザインをいじれます
カテゴリ管理…3階層まで設定できます。商品登録後に、CSVで商品と紐づけできます
Blog…ブログ記事が作成できます

送料詳細設定…複数配送方法の設定(対象商品が選択できる)、送料無料設定あり。代引きなし
配送日指定
…配送日時と定休日の設定が可能です
数量制限…一度に購入する最大数制限

定期便…定期的に販売
デジタルコンテンツ…ダウンロード販売可能
年齢制限…18禁はもともと不可
シークレットEC…会員制も可能
再入荷自動通知…再入荷時にお客様にメール連絡

CSV商品管理…CSVファイルで商品データをアップロードできます
ただし、全項目CSVで登録できるわけではない点は注意

独自ドメイン…自社サイトとして運営するなら必要。外部でドメイン取得して登録可能
BASEロゴ非表示…自社サイトとして運営するなら非表示にした方が。有料

ネットショップで一般的な機能で、商品検索、レビュー、メールマガジン配信、クーポン発行、Google Analytics設定なども機能拡張で実装可能です。

ページデザイン

無料テーマ17個、有料テーマ64個(価格は5,000円~16,500円)あります。
テーマは随時増えている印象で、選択肢が多いです。

無料テーマはシンプルなデザインが多く、有料テーマはそのまま使える凝ったデザインが多いです。
有料テーマはウェブ制作者が販売できる仕組みがありますので、さらに増えていくはずです。

メニューから、デザインパーツを自ショップ用にカスタマイズする仕組みです。
操作が簡単なので、ご自身で調整して、すぐに開店にこぎつけることでしょう。


慣れたテーマ制作者などは、HTML編集(機能拡張)を使えば、HTML・CSSとBASE独自のタグを使って、凝ったテーマを作れます。

フリーページのような白紙ページはありませんが、BlogAppでブログ記事は書けます。

商品登録

商品の登録点数は無制限です。
入力項目少なく、登録自体は簡単に行えます。


商品名・商品説明の文字数制限はあります(255文字、約2万文字)。

種類(=オプション項目、カラー・サイズなど)は組み合わせ100通りまで。

商品画像は最大20枚まで(jgp・png・gif、10MBまで)。
商品説明にはHTMLタグは使えません。外部リンクは貼れないみたいです

配送方法と送料設定

機能拡張すれば、複数の配送方法と対象商品の設定が可能です。
都道府県ごとに送料を変えられますが、離島・重量設定はありませんので、細かい設定は不可。
○○円以上で送料無料も可能です。

商品別に配送方法を指定できます(メール便が利用可能な商品など)が、CSVではセットできないため、商品数が多いと大変。

海外宛も可能です。

決済

BASEかんたん決済(エスクロー決済)で、クレジットカード、PayPal決済、携帯キャリア決済、銀行振込、コンビニ決済、Pay-easy、後払いで決済可能。
代引きは不可(後払い決済で代替)。

海外との決済は、PayPal決済を使うそうです。

外部サイトにカートボタンを貼る

「カートに入れる」機能だけを借りることができます。
別サイトのブログなどに「カートに入れる」ボタンを貼るときに便利かと思います。

販促管理のプッシュ通知

クーポンやセール告知などを送信可能です。
老舗ショッピングカートにはなかったりしますので、BASEはスマートフォンとの親和性が高いサービスだと感じます。

おわりに

BASEは、パソコン初心者の方でも一人で作って開店まで持って行くことが可能です。
テーマも豊富で、安価に、すぐに始められます。

機能的には、数年前よりかなり改善されていて、多くのショップで十分足りる機能だと思います。
素晴らしい改善ぶりに驚きましたし、今後も期待できると思います。

さらに、2022年4月から「グロースプラン」が始まり、費用面でも隙がなくなり、幅広い層におすすめできるサービスになりました。
すでにBASEを利用されている方は、安心して使い続けられるのではないでしょうか。

執筆者

えいじ@naeco.jp この記事を書いた人

メーカー系情報システム部門出身の個人事業主。
自作するのが好きですぐに試したくなる、凝り性なWebエンジニア。
カラーミーショップ、モールなどのECについて記事にしています。

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